愛知県のコロナ感染状況の可視化 '21/7/12
愛知県の新型コロナウイルスの感染状況の可視化をしたので公開します。
これまでいくつか公開してきましたが、少し定義や出典を明確にして掲載したいと思います。
まず、元データですが、各日のデータをそのままグラフにしても曜日毎のブレが大きくて見にくいので、過去7日間の平均データを利用しています。よって、当日のデータがグラフに影響するまでに少し遅れがあります。
それでは、グラフを見ていきましょう。
まずは感染者数の推移です。1ヶ月半ほどぐぐぐっと下がってきて、ここ数日で少し増加傾向が見られます。ただ、重症化に繋がりやすい70歳以上の高齢者の感染者数は総感染者数に比して少なく、ワクチンの効果が出ているかも知れません。
感染者数の推移 |
ここで、試しに期間の前半と後半の27日ずつを別々のサンプル(ワクチンが普及する前、し始めた後)と勝手に定義して、t検定をしてみました。t検定の詳細についてはネットの情報に任せますが、それぞれの集団の差異があるかどうかを判断する数学的手法です。
これによると、p値が0.000105となり、t境界値(5%有意)を大きく下回っているので、この2つの差が有意に存在していることとなります。
t-検定: 一対の標本による平均の検定の結果 |
ちなみに、
・そもそもそこで集団を区切ることが恣意的
・母集団が急に全員コロナワクチン接種を受けたわけでは無く、境界が無い
・ そもそもt検定ではなくワクチン接種者数との相関関係とかを見るべきでは?
とか色々あると思いますが、ある一定の仮定の下では、過去よりも最近の方がコロナに感染する高齢者数が減っている(≓先行して接種している高齢者への予防効果が発揮されてきた)と言えるかも知れません。
次に、入院患者数です。
こちらは、この2ヶ月弱基本的にずっと下がり続けているような形です。
感染者数がここ1ヶ月近く横ばいであるにもかかわらず、入院患者は減り続けているので、感染⇒入院⇒重症化の時間遅れを考えても、やはり感染しても大したことにならずに治る方の割合が増えているのでは無いかと考えられます。
入院患者数の推移 |
最後に陽性率と検査数です。
こちらを見る限り、継続的に2500前後の検査をしており、検査数を絞ることによる陽性者発生数の減少では無いと言うことは明確に言えるかと思います。
むしろ個人的にはお金もかかることなので少し無駄打ちを控えても良いのでは無いかと思ってしまいました。今後、空港での出国の条件になる検査などが増えていくかも知れないので、この数字は維持されるか増えていく可能性もあります。
検査数と陽性率の推移 |
【参考:各項目の定義】
①新規感染者数:前日から起算して過去7日間に新規に感染が分かった人数の日別平均
②70歳以上:①の内、70歳以上の方の人数
③70歳以上割合:②/①×100%
④入院患者数:前日から起算して過去7日間の入院患者数の日別平均
⑤重症者数:④の内、重症の方の人数
⑥70歳以上割合:⑤/④×100%
⑦陽性率:検査された全体人数の内、陽性と診断された方の割合の前日から起算して過去7日間の平均
⑧検査数:①/⑦×100
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